ガイド
DIN(解放値)チャートの読み方ガイド
ビンディング解放値(DIN値)がどの要素から決まるのかを、設定チャートの読み方として解説。自己設定はせず、認定ショップでの調整が前提です。
最終更新: 2026-05-31
ビンディングの解放値(DIN値)は、体重・身長・年齢・滑走レベル・ブーツのソール長という複数の要素から、国際規格 ISO 11088 の設定チャートに従って決まります。 このガイドは「チャートが何を見て決まるのか」を理解するためのものです。
このガイドの位置づけ
本サイトでは、安全上の理由から解放値そのものを算出する計算機や数値表は提供していません。代わりに、ショップで技術者が使う設定チャートが「どの要素を、どの順番で見るか」を解説します。仕組みを知っておくと、ショップでの調整内容を理解しやすくなります。
解放値が決まる5つの要素
設定チャートは、おおむね次の要素を順に見ます。
1. 体重
最も基本となる要素です。重いほど解放値は高くなる方向に働きます。
2. 身長
体重と組み合わせて「スキーヤーコード」(段階を表す記号)を求めます。体重と身長で示す段階が違う場合、原則として**安全側(外れやすい側)**を採用します。
3. 年齢
10歳未満や50歳以上では、骨や反応の特性を考慮してコードを1段階弱める補正が入ります。
4. 滑走レベル(スキーヤータイプ)
| タイプ | 目安 |
|---|---|
| タイプ1 | 緩斜面・低速中心。外れやすめに設定 |
| タイプ2 | 中斜面・中速の一般的な滑り |
| タイプ3 | 急斜面・高速。外れにくめに設定 |
レベルが上がるほど解放値は高い方向に補正されます。
5. ブーツソール長(BSL)
最後に、ブーツ外底の実長(BSL, mm)との交点で最終的な解放値が決まります。同じ体格でもブーツが違えば値が変わるのはこのためです。BSL とモンドポイント(足長サイズ)は別物なので注意してください。
チャートを読む順序(まとめ)
- 体重と身長からスキーヤーコードを求める
- 年齢で補正する
- 滑走レベル(タイプ1〜3)で段階を上下させる
- 確定したコードとブーツソール長の交点で解放値を読む
この手順自体は公開情報ですが、実際の数値の確定と調整・点検は必ず認定ショップで行ってください。
関連する規格
DIN という呼称は歴史的なもので、現在の国際規格は ISO 11088(日本では JIS S 7028)です。ブーツソールの規格(GripWalk など)とビンディングの対応も解放動作に関わります。
本ガイドは情報提供のみを目的とし、特定の設定値を推奨するものではありません。ビンディングの調整・点検は JIS S 7028 認定ショップの技術者にご依頼ください。
よくある質問
- DIN値は自分で設定してもいいですか?
- いいえ。解放値の設定・点検は JIS S 7028(ISO 11088)に対応した認定ショップの技術者が専用テスターで行う必要があります。本ガイドは仕組みの理解を目的としたもので、自己設定のための数値表は掲載していません。
- 同じ体重・身長でも人によって解放値が違うのはなぜ?
- 解放値はスキーヤータイプ(滑走レベル)と年齢補正、そしてブーツのソール長(BSL)でも変わるためです。体格が同じでもこれらが違えば設定値は変わります。
- 体重と身長のどちらを優先しますか?
- 標準の手順では身長と体重の両方からスキーヤーコードを求め、原則として安全側(弱い解放=外れやすい側)のコードを採用します。最終判断は技術者が行います。